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長谷部 由香 地道な姿勢を数字に変える 魅惑の努力家


長谷部 由香 (はせべ ゆか)
長谷部セールス戦略オフィス

ライフチャート
●プロフィール
1984年岐阜県生まれ。大学進学を機に、岐阜県から香川県へ。香川大学で法律を学び、「茶のしずく石鹸」の悠香に入社。プロモーションや人事、マーケティングを身につける中、小麦アレルギー問題が発生。顧客対応や返品などの対応に追われる中、改めて既存客との関係を構築し、業績回復の一翼を担った実績を持つ。趣味は旅行。ペルーのマチュピチュに行くのが目標。
●ヒストリー
 

成長の過程で見つけた
「自分らしく」生きること

――長谷部さんは、「茶のしずく石鹸」で有名な悠香で働いていたそうですね。

「そうなんです。問題が起きた時は、お客様対応で本当に大変でした。1か月は電話口でお客様に叱られっぱなしで、休日も出勤して対応。半年は回線もパンク状態でした」

――その辺のお話もじっくり聞かせていただきますが、岐阜のご出身とか。福岡には、どういった経緯で?

「大学卒業して、悠香に入ったからです。悠香は就職先の第一志望で、どうしても入社したかった。本社に見学に行って、社内の活発な雰囲気がよかったんです」

――そこからが福岡とのご縁なんですね。どんな幼少期を?

「子どもの頃は、子どもらしくない、大人びた子どもで。社交的でもなかったし、目立つのも好きじゃなかった、まじめな子どもでした。変化したのは、高校からですね。中高一貫校に通っていたのですが、高校で、違うエリアから編入してくる友だちがいたので、とても刺激を受けて、人間関係が変わってきたんです。新しい友人もできて、少しずつ外向的になっていった感じです」

――大学は四国の香川大学。思い切り、飛び出しましたね。

「中学の時は理系が得意で、獣医を目指したんですが、高校3年間で理系じゃないなーって。それで、方向転換をして、法律が面白そうかなと思い、法学部へ。最初は広島大学を目指してたんですけど、合格できなくて、一浪して香川大学へ入りました」

――大学時代はいかがでしたか?

「一番楽しかったですね。友だちもたくさんできましたし、自分が学びたいと思った科目を選んで、思い切り学べるし。アルバイトもたくさんしました。家庭教師に塾の講師、飲食のホールスタッフ。きっと、より自分らしくなったのが、この大学時代じゃないかと思います」

――というと?
「大学生になって初めて、自分は外に出ていくのも好きだし、目立つのも嫌いじゃないし、人前で話すのも好きだということに気づいたんです。子どもの頃は、違うと思っていたんですけどね。3姉妹の末っ子で育って、周りに大人が多かったし、自分がゼロから何かを始めるという環境でもなかったので、そう思い込んでいただけなのかもしれません」

香川県で大好きな観光地・直島

他部署を渡り歩き、
やりがいと厳しさを体感

――ゼミでは何を?

「平和学を学びました。経済や人権を、学問を超えて多角的に考えるゼミでした」

――その後、就職活動して、悠香に入られるんですね。

「悠香のチラシを見た時に、裏面が全部採用のための内容になっていて、面白い会社だなーと。本社見学や会社説明会に参加して、2008年4月に入社。プロモーション部フォローアップ課に配属されました。ここは新しい部署で、立ち上げから関わることができたので、やりがいがありました。
 また新入社員が必ず経験する受注電話を通じて、電話の難しさも体感しました。電話は顔が見えませんから、そういった中でも笑顔を伝えることに苦労しました。初回購入されたお客様に対するフォローのためのアウトバウンドコールも経験しましたが、決して勧誘の電話ではないのですが、セールスだと誤解されてしまい、電話を切られてしまうこともありましたね。大変な仕事だなと思いました」

――「茶のしずく石鹸」がブレイクしたのは、この頃?

「そうですね。テレビCMで福岡のアナウンサー・徳永玲子さんを起用したところで、回線がパンク状態になりました。それで、フォローアップ課は解散して、コールセンターの方へ。SV業務といってオペレーターさんのサポートをする仕事になりました」

――コールセンターをまとめるのは、大変な仕事ですよね。

「当時、パートさん含めてたぶん100人くらいのスタッフがいましたが、電話応対は大変な仕事ですから、オペレーターさんの気持ちに寄り添ってサポートすることを心がけました。電話中に、困ったことがあれば速やかに聞き取り、受け止めて、的確にアドバイスする。スムースに解決する方法を瞬時に考えて、オペレーターさんに伝えるようにしていました。でも、やっと慣れてきたかなと思ったところで、また異動になりました」

――今度はどちらへ?

「人事労務です。社労士さんに相談しながら、スタッフの管理業務を行いました。人事労務でもいろいろな経験をしましたが、メンタルケアが特に大変でしたね」

会社員時代の趣味だったロードバイク


現場で培った経験とノウハウを
伝えていく仕事へ


――人事労務はどのくらい?

「3年経験しましたが、その後の2011年に起きたのが石鹸の自主回収でした。電話対応、返品・返金対応など、社員総出で、休日返上で当たりましたが、半年は回線がパンク状態でしたね。
お客様対応や自主回収などが落ち着いてきた頃、私はDM制作部門に異動になりました。その頃は、新規の広告を出すのを止めていた時。そこで、業績を回復させるために何ができるか。失った信頼を取り戻すのは、どうしたらいいのかという問題に直面することになりました。そんな中、離れてしまったお客様と改めて信頼関係を構築するための冊子DMの制作に、私が関わることになりました。以前から冊子DMは定期的に発行していたのですが、お客様とのこれからのために、冊子DMが今まで以上に重視されるようになったんです。私ははがきや冊子などの制作をいくつか経験したのち、とりまとめをする編集長的なポジションになりました。誌面の企画、ページ構成、モデルやカメラマン、メイクさんの手配から、取材・ライティング、デザイナーとのやり取り。すべてが大変でしたが、お客様から『もう一度信じますよ』というお声をいただいた時は、本当にうれしかったですね。一般的な通販の冊子は、セールス色が濃くなりがちですが、悠香ではお客様目線で、お客様との関係構築を目的とした内容にしたことが、効果的だったようです」

――大変な経験をされたんですね。

「DMを制作する中で、当然マーケティングの仕事もするようになりましたが、OJTだけでは限界がありましたので、本やオンラインなどで勉強しました。キャンペーンの企画立案やデータ分析なども行い、社長プレゼンにも参加するようになりました。長くても10分前後くらいしか時間をもらえないので、7分くらいで説明し、残り3分くらいで社長からフィードバックをもらう、といった形で、時間配分にはかなり気を遣いましたね。こういった仕事を経験させていただく中で、自分は現場が好きなんだなと感じました」

――そのあたりから、独立を意識されてたんですか?

「そうですね。新しい環境に身を置きたいということと、制作やマーケティングで学んだノウハウを活かして、ビジネスでお悩みをお持ちの中小企業さんをサポートする仕事をしたいと。そこで、少しずつコンサルについて学んだり、講座を受けたりして、2015年に独立しました」

――独立して、いかがですか?

「最初の1年は、自分のポジショニング探しも含めてもがいていた感じでしたが、今は化粧品通販会社向けのビジネスに特化したので、安定しましたね。今後1年以内には、福岡市内にオフィスを構えたいなと考えています。
 クライアントさんも多種多様で、例えば男性の場合、モチベーションアップにつながるアドバイスや励ましが大切。また女性の場合、辛さや苦しさに共感しながらコミュニーションを取ると、効果的だと感じています。コンサルタントは、クライアントさんの気持ちに寄り添うことが最も大切な仕事ですから」

――ずばり、目標は?

「独立後、あるクライアントさんの売り上げを、6か月で1.4倍、利益を6倍にすることができました。将来的には、クライアントさんの中から1社、100億企業を出したいですね」

 
経営者仲間とトレッキングで縄文杉へ
 

 

氏名 長谷部 由香(はせべ ゆか)
会社名・団体名 長谷部セールス戦略オフィス  
オリジナルブランド化粧品通販専門 
ファン創造高利益化ディレクター
所在地

〒816-0943  福岡県大野城市白木原1-7-14-502

関連ホームページ http://www.hasebe-sstg.jp
 
 
 
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 インタビューを終えて
「長谷部 由香」考

 

株式会社イーハイブ 取締役統括責任者 平井 良明

華やかなイメージを持たれがちの化粧品業界だが、長谷部さんを見ると、派手さより、地道でコツコツとした「ストイックさ」を感じる。まじめに取り組んだ結果、成果が上がるのが数字で見えると、何よりも喜びを感じるというから、この仕事が本当に好きなのだろうと思う。
プロモーション、人事労務、マーケティングなど、他部署を経験し、その都度正面から取り組み、独学でも学んできた。辛く苦しいこともあったに違いないが、彼女の口から「嫌だった」「辞めたかった」という言葉は聞かれない。「どんな経験も自分のプラスになる」という前向きさが、その姿勢に現れているのではないだろうか。
特に、悠香での経験は、通販という業界の厳しさに改めて気づくことになったと思われる。しかし、浮き彫りになった課題から、改善策を模索し、新たなチャレンジに取り組んだ結果、顧客との信頼関係を改めて構築することに成功したところなどは、あきらめない芯の強さが見えてくる。知人から「ストイック」と評されるのも、うなずけるところだ。
大学時代、一番楽しかったアルバイトは「家庭教師」だったそう。その理由は「成長が見えるところ」だとか。これからは、自身の成長だけでなく、クライアントの業績アップを後押しする仕事を極めることになる。そのため、マーケティングの学びは欠かさない。クライアントの数字の変化が、長谷部さんのこれからの楽しさと喜びになるに違いない。

 
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